怪談そのもの感想だけ書きます。
この著者のオチはおもしろいです。意表をついてますし、最高なおとしかた
です。最近、こねくりまわす異常に粘着質な文体の怪談本がありますが、私個人としてはあっさりしてるこちらが好きです。
この本はこの作者の前作と同じくメルマガからの怪談を採録したものとなっているようです。
この本のまえがきにはこんな事が書かれています。読んでちょっと呆れてしまいました。
『(前略)もし、あなたがツアーに参加するのなら、/ 添乗員に嫌われる行動は慎んだほうがよいでしょう。/ 部屋割りを決めるのは彼らです。/ プロの彼らは知っています。/ ホテルの”出る”部屋の番号までも……。(後略、/ の部分は改行)』
この作者は、旅行添乗員が接客業であることを理解していないと思いました。確かに添乗員の人なら『出る部屋』の情報くらい知っててもおかしくはないでしょうが、『気味が悪いので部屋を替えてほしい』と言う要望に対処するのも添乗員の仕事ですし、大体『あの添乗員に幽霊の出る部屋をあてがわれた』などと言う風評が立ったら、その後の仕事にも影響があると思うのですが。
まえがきで少々呆れてしまったのですが、本文はと言いますと『もう少し書き直せば、もっと怖くなるのに』と感じる話が多くて印象に残った話の数は全体の1割を切っていました。