画ニメ 猫町
 |
人気ランキング : 24415位
定価 : \3,129
販売元 : ビデオメーカー
発売日 : 2006/08/01 |
 |
画ニメの魅力とパフォーマンス |
この画ニメという手法により、構築された猫町は、
既存の絵本の猫町の金井田英津子の絵や編集構成という共通要素を多く持ちながらも、
異なる表現方法として随分と楽しめる。
朗読という声と音(勿論町田康の声や話し方、海田庄吾の音楽のバランスが非常にいいわけだが)の力の凄さを感じる。
音楽PVもそうだが、普通のアニメとは大きく異なり映像アート的で、
また単純に空間にバックグラウンドとして流れていても美しく、
絵本と違いトランスツールとしても気持ちよい。
こういう企画って、なかなかできるようでできないのだろう。
そこに乾杯。
40分の映像という申し分のない時間である。ただ、
他の画ニメの作品にも共通することだが、
DVDという"遊び"を入れられるツールの中に、そのメインの映像のみしか入っていないというのは少々腑抜けする。
音声や音楽のON/OFFのスイッチや、絵や音を楽しむ要素(いわゆる映像特典)はまだまだ入っていてもいいような…。
いやらしい話だが、内要的に少し高価。
企画からDVDを狙ったものとはいえ、
量産品で何故この値段でこの内要なのか、もっと情報を提示して説明して欲しい。
 |
猫町に集うクリエーター達の共演 |
小説であり、映像でありながら、イメージの旅へ誘ってくれる不思議なDVD。95年に「猫町」の版画展を開き、多くの賞を受賞している金井田英津子さんの版画絵に、01年に発表した詩集で萩原朔太郎賞を受賞した町田康さんが朗読を。海田庄吾さんの幽玄な音楽を背景に、年間100本近くのCM作製に携わっている浦浜昌二朗さんが監督をする。約40分の映像の中で視聴者自体を幻想の猫町世界へと引き込んでくれる。小説でありながら環境DVDのような絵の流れ自身を楽しむことが出来るのは、流石に辣腕CMクリエーターの力だろう。9ページのフルカラーの解説が付き、ディスクはピクチャー仕様と永久保存版的に素敵な作り。唯一の希望としては音声切替で、音楽だけ、朗読だけで鑑賞することが出来ると良かった。朗読除きで音楽と映像だけ、または朗読と映像だけという楽しみ方がしたかった。
 |
イメージの共感 |
具体的過ぎない方が、相手に具体的に伝わることがあります。
「猫町」を観てそう感じました。
最近のアニメーションは、画像も音楽も、よりリアルにと言う傾向があるように思えますが、この作品はそう言った意味では別の方向を目指しています。
金井田英津子の味のある版画と、町田康のダークな声の朗読が、非常に相性が良く、朔太郎の原作を深く掘り下げて、新しい作品として観ること(聞くこと)が出来ました。
特に町田康の朗読は、重厚で闇のあるような印象を受けます。町田康はライブなどでも朗読を行っていますが、自宅でじっくりと楽しむには、このDVDは最適なのではないでしょうか。
四〇数分ですが、彼ら彼女らとイメージを共感できる楽しい時間を過ごすことが出来ました。